MBAを取得したエリートの転職地獄 その1: 立志・留学編

この記事の筆者
< 学歴・資格等 >
・ 早稲田大学政治経済学部経済学科卒
・ 米国一流校にてMBA取得(専攻 Finance, トップ10%)
・ 留学前、TOEFLで満点(スコア自体は失効しています)
・ CFA, Chartered Financial Analyst, CFA協会認定証券アナリスト
・ 日本証券アナリスト協会検定会員

< 職歴概要 >
・大手サービスで経営管理、経理(連結決算)、IR(Annual Report作成等)
・大手外資コンサルティングでM&Aのアドバイザリー(クロスボーダー含む)
・大手メーカーでM&Aの企画推進、経営管理
・大手ITで会計ソフト等の企画開発、海外製品のマニュアル翻訳、トップ通訳

皆さん初めまして! 横浜在住、今年で45歳になるロートルの男性、ナッシュ(仮名)です。このネーミングは格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズが好きなのでそこに登場する軍人系キャラから来ています。格ゲーはプレーしても自身は弱いのですが・・・。

40歳で脱サラ(というか脱落)し、現在は不安定なネットワーカー = 格安翻訳家 & 時にこのようにライターをやって細々と暮らしており、ほぼ引きこもり・世捨て人状態です。

本シリーズ以外に「MBAシリーズ」という稿で、良く耳にするMBAとは何か? 転職に際してのメリットと学費などのリスクは何か? 簡潔にご解説したものを10回連載 + まとめで掲載しておりますので、ご興味のある方、MBA留学を検討している方は是非お目通し頂ければと思います。

さて、自身上記のMBAを取得したことがきっかけで転職を繰り返す羽目になり最後酒に溺れてボロボロになり、ビジネス界からついには脱落しました。本シリーズではこの私の失敗を元に出来る限り皆さんのご参考となるよう教訓を交え赤裸々に語りたいと思います。都合4回転職、大手5社に在籍していましたので、ざっくり1社ずつ計5話の連載シリーズとしたいと思います。

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職歴ご紹介

まず簡単に脱サラするまでの職歴をご紹介したいと思います(会社の実名は伏せます)。

〇成功 / △まぁまぁ / ×ダメダメという自己評価を入れております。

新卒~30歳ぐらいまで: 大手警備会社勤務 △

警備の現場→商品企画→経理→IR
この間(経理とIRの間)、同社から一部奨学金を支給されて金融専攻で2年間MBA留学

31歳台まで1年数ヵ月: 大手監査法人勤務 ○

M&Aのアドバイザー

32歳台まで1年弱: 銀行系証券子会社勤務 ×

M&Aのアドバイザー

30歳台中盤まで3年超: 大手文房具・家具メーカー勤務 ×

経営企画・管理

40歳ぐらいまで3年超: メーカー系大手IT会社勤務 ×

商品企画(半SE) & 新規営業

2回目で〇が来てその後×が続いていますので、調子にのって転職してその後コケ続けたというところです。

エグゼクティブ・サマリー

シリーズの最後に再度サマリー致しますが、まず何故失敗したのか概観を述べます。

●新卒で普通の会社に入って普通に仕事していたが、留学をきっかけに変な野望を抱き始める。

●そのままその会社で勤め上げていれば良かったのに、虚栄心にかられ、エリート的名誉・高い給与を求めいわゆる投資銀行マンを志し転職。

●2社目の監査法人ではまずまず仕事が出来たが、本場は証券会社だとか思って転職したら身分差別に苦しみ、ノイローゼに。

●投資銀行マンで挫折した後、運良く他の事業会社が拾ってくれたがすでに燃え尽きており何をやってもうまくいかない。

●そのうち酒浸りになり、昼間から酔っていることなどを指摘されて退職、脱サラ(脱落)を余儀なくされる・・・懲戒解雇扱いではなかった / 雀の涙の退職金は出たが、事実上解雇。

語るのはお恥ずかしいですが、これが現実でこのような転落人生を歩んでいます。

今さら遅い・・・日本では一度正社員を辞めると特に私のように年の場合もう戻れない・・・ですが、敗因は何だったでしょうか?: 仕事自体に意義を見い出すより、カッコいいから・給料が高いから、という虚栄心や物欲にのみ基づいてそういうエリートコースを目指したことが原因です。心の底からのモチベーションではないため、ストレスにも弱くいつか崩れてしまいます。

もう少し一般論

これを少し敷衍して、別の例を挙げて一般論を述べてみたいと思います。

超大金持ちの子でもない限り、私含め庶民のほとんどは働いてお金を稼ぎ続けないと生きていけません。さて働く主な理由としては、

1] お金
2] 仕事自体のやりがい

の2つで、誰しも大抵両方程度の問題で持っており、どっちか一方のみという人は少なく、お金がメインという人もあれば給料は低くてもやりがいがメイン、という人もあると思います。

一方でその証拠に、仕事自体にやりがいを見い出す人でも、もし給料が出ない・法律上の最低賃金しか出ない、となったらやらない場合が多いはずです。

私のインベストメントバンカー志向については、やりがいより明らかにお金・名誉先行でした。さらに激務のため、そういう「不健全」なモーチブで働いていると遅かれ早かれダメになりバーンアウトします。

別の例を挙げます。ある高校生が薬学部を目指して猛勉強しているとします。その理由が、

A] 父が薬剤師で安定しているのでお前もなれと言われたからで、別に内容に興味はなく受験科目の数学・化学・英語も全然面白くないが、将来の安定・高収入のためイヤイヤ猛勉強している。

B] 経済的に安定しているのも正直にあるが、それより薬剤師になって企業で新薬の研究を手助けし、世の中の病気で困っている人を助けたいと思っている。それに役に立つと思うと、難解な化学の勉強にも受験ということ以上に身が入る。

表面上やっていることは受験のための猛勉強ですが、どちらが健全で長期的には成功するでしょうか? もちろん後者です。仕事なので金銭面も正直あるが、「それ以上に」という理由があるかがポイントです


1社目: 大手警備会社

さて、前置きが長くなりました。私の具体例に戻ります。新卒で入ったこの会社は警備の現場での1年ぐらいは長時間の夜勤等過酷なものでしたが、本社に転属になってスタッフ業務についてからは最初戸惑ったものの、まずまず無難にこなしました。

上司の評価も概ねよく、企業派遣の留学生に選出されるぐらいでした。このように大過無かったため、こちらについてはあまり語ることはありません。

それより、申し上げたMBAが問題です。何故MBAで金融専攻だったか、という動機ですが、警備会社の平凡なスタッフなどつまらない、花形の職業 = 投資銀行マン(戦略が専攻なら経営コンサルタント、に対応するエリート系のもの)という悪い企み・・・留学にやらせてくれる同社を裏切る予定も入っています・・・が芽生えていたためです。

学問についても金融に興味がある、ということではなく野心のためにそれを選んでいるから性質が悪いです。

では次回、企み通りに転職することからまた始まります。

教訓

シリーズ毎に何らかの教訓を最後に記載したいと思います。

この例ですと、最後没落した際に「最初の会社におとなしく一生居ればこんなことにならなかったのに」とは手遅れながら思いました。

完全実力主義の英米とは違い、日本では変わってきてはいるもののなお中途より新卒入社・プロパーの方がなべて・平均的に「忠誠心」という点で優遇されます。

私の場合、留学させてもらえるほどだったので余計そうです。

このため転職、特に新卒・プロパーからの最初の転職にはその特権を永遠に失い、中途として実力主義で戦っていかなくてはならない、という覚悟が必要ということになります。その点、最初の転職には特に慎重になるようにして頂きたく存じます・・・。

筆者のプロフィール
ナッシュ(仮名) 40歳台前半 / 男性

[学歴]

・早稲田大学政治経済学部経済学科卒
・イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校 MBA(全米トップ50傑以内)
専攻: ファイナンス, トップ10%で卒業

[職歴]

・経理・IR畑を経て、投資銀行業務(M&Aアドバイザー)や財務系SEを経験
EQが低く人間関係が下手であまり大成しませんでしたが、数字いじりだけは得意でした。
・40歳にてフリーランスの産業翻訳家として独立
言語は英語・タイ語、主要対象分野は財務・法務系(アニュアルレポート・契約書等)
翻訳家になりたかった、というより通勤電車がイヤで無理に脱サラした感があります。

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